Transferwiseの資金調達からみた国際送金市場
国際送金市場が再度注目を受けている。
今週、Transferwiseの300億円超の資金調達ニュースが話題となった。
企業価値は$1.6B(約1,800億)と非常に高い価値と算定され、前回の資金調達のラウンドの企業価値であった$1.1Bから更に伸びている。投資家は、今までのラウンドでも入っていたAndreessen Horowitzなど名だたる投資家達が連ねる。
Transferwiseは私も使っているサービスで、国際送金のP2Pサービスだ。つまり、ドル円で考えると
今週、Transferwiseの300億円超の資金調達ニュースが話題となった。
企業価値は$1.6B(約1,800億)と非常に高い価値と算定され、前回の資金調達のラウンドの企業価値であった$1.1Bから更に伸びている。投資家は、今までのラウンドでも入っていたAndreessen Horowitzなど名だたる投資家達が連ねる。
Transferwiseは私も使っているサービスで、国際送金のP2Pサービスだ。つまり、ドル円で考えると
- アメリカにドルを送りたい人、アメリカでドルを受け取りたい人
- 日本で日本円を受け取りたい人、日本で日本円を送りたい人
これらをマッチングするサービスである。当然マッチングされるのに、少し時間がかかるのであるが、国際送金にかかる手数料が従来の8倍安いと言われている。
直近2週間で最も高いレートのときアラートを出してくれる、など便利機能もあるので重宝している。
そもそも、なぜ安いのか
金融機関の送金方法はWireとACHがある。Wireは当事者間の銀行同士で行われ、ACHはACHネットワークを介して行われる。
Wireの海外送金においてはSWIFT(国際銀行)という通信手段で実施される。SWIFTとは金融機関同士のあらゆる通信にクラウドサービスを提供する非上場の株式会社である。通常このSWIFTを通じてWireで送金する。これらの処理をするための銀行側の事務手数料および、為替の両替手数料もかかる。
これらの手数料をP2Pという仕組みで安く提供するサービスこそTransferwiseの仕組みとなる。特に両替手数料は上述で説明の通り、なくすことができるのだ。
企業価値の妥当性については
すでに売上が今年1億ポンド(約143億円)が見えているサービスであり、取扱金額でいうと毎月10億ポンド、 100万人が利用しているサービスとなっている。市場規模が54兆円と言われているが、まだまだ国際送金において大きくマーケットシェアを取っているわけではない。
この業界においては、Western UnionやMoneygramなどのプレーヤーがいる。どちらも上場しており、Western UnionはNYSEで約1兆円、MoneygramはNASDAQで約800億円の時価総額である。
Transferwiseはこれから1,000億を超える企業価値に見合ったビジネスを展開できるかに注目している。
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